いるだけで年収1,000万⁉ 灯台守の年収や仕事内容、歴史について詳しく解説!

かつては船の命を守る存在として欠かせなかった「灯台守(とうだいもり)」。
近年ではSNSで「海外で年収1,000万円を超える灯台守がいる」と話題になったこともあり、興味を持つ人が増えています。
しかし、日本ではすでに灯台守は廃止され、灯台は無人化されているのが現状です。
この記事では、灯台守の仕事内容や歴史、海外での高収入事例までわかりやすく解説します。
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目次
灯台守とは?基本的な役割と仕事の内容
灯台守は海を航行する船の安全を守るために、灯台の光を管理する仕事です。点灯や点検、維持といった地道な作業に加え、孤独な生活も伴う特殊な働き方でした。
ここでは、その基本的な役割や仕事内容について詳しく見ていきましょう。
灯台守の使命
灯台守とは、灯台の光を絶やさないように管理する人のことで、暗闇や霧、荒天の中でも船が安全に航行できるよう、常に灯りを守るのが最大の使命です。
もし灯りが消えてしまえば、船が暗礁に乗り上げる危険があり、多くの命が失われかねません。そのため、灯台守は人命を守る存在として重要な役割を果たしていたのです。
灯台守の仕事内容
灯台守の主な仕事は、夕方に灯りを点けて一晩中管理し、夜明けに消すという地味な作業です。
昔は油を使うランプが主流で、油の補充や芯の調整、レンズの掃除なども欠かせませんでした。
また、設備点検や修理、天候の観測なども行い、日常業務は多岐にわたります。
孤独と自然と向き合う特殊な働き方
灯台は多くが人里離れた海辺や岬に建てられており、灯台守は長期間孤立した生活を送ることも珍しくありませんでした。
食料や生活必需品は補給船で運ばれ、自然環境は厳しく、台風や雪との戦いが日常です。孤独に耐えながら職務を果たす精神力と、自己管理能力が必要になる特殊な働き方でした。
灯台守の年収は?
灯台守の仕事が減った現代では、その年収について広く知られてはいません。
ただ、「年収1,000万円も可能」という動画が出回った影響もあり、高収入のイメージを持った人も多いでしょう。
実際のところ、日本の灯台守は公務員として一般的な収入でしたが、海外では特殊な事情から高収入の事例も存在します。その真相を見ていきましょう。
かつての日本における灯台守の待遇
日本でも昭和の頃までは灯台守が存在し、公務員として雇われていました。
給与は国家公務員の俸給に準じており、一般的なサラリーマンと同程度か、やや高い程度だったといわれています。
「ただいるだけで高収入」というものではなく、命をかけて光を守る責任に見合った待遇でした。
海外で「年収1,000万円超」とされるケースの背景

一方、近年ニュースなどで話題になるのが「海外の灯台守は年収1,000万円以上」というケースです。
アメリカやヨーロッパの一部では、観光用に利用される有人灯台があり、その管理人として高額の報酬が提示されることがあります。
実際に、カリフォルニア州の島にある灯台では、宿泊施設を兼ねた灯台の管理人カップルの求人が、2人で1,400万円という条件で掲載されたこともありました。
ただし、こうした求人は非常に特殊な例で、観光客対応や広報活動を兼ねる場合が多く、必ずしも「ただいるだけ」で高収入を得られるわけではありません。
世界一危険な灯台では年収1億円との噂も⁉

一方、灯台の管理をするだけで超高収入という噂も存在します。
世界一危険と言われる、ラ・ジュマン灯台では「年収1億」や「3億」という噂がありました。
この灯台はフランスのブルターニュ地方に位置し、海岸線は秋から冬にかけて暴風雨に見舞われ、ヨーロッパで最も危険な海域の1つとされています。
上記画像を見ると、その危険性がわかるかと思います。実際に多くの船がこの海域で沈没しており、この灯台は事故を避けるため非常に重要な役割を果たしていました。
ただし、年収についての噂は、世界的に有名な「ガセ情報」のようです。
ラ・ジュマン灯台1989年まで有人で運営されていましたが、以降は自動化されたことにより、管理人は必要なくなっています。また、以前の給与情報も公開されていません。
とはいえ、命の危険が伴う極めて過酷な環境であることを考慮すると、一般的な収入よりも高額であることは想像できます。
灯台守の歴史と日本での役割
日本においては明治期に整備が進み、戦後まで多くの灯台守が活躍しました。
ここでは灯台守の歴史と、日本における役割や廃止までの経緯を解説します。
ことは想像できます。
灯台守の誕生と航海を支えた時代
灯台の歴史は古く、日本では江戸時代から明治時代にかけて整備が進みました。
当時は航海技術がまだ未発達で、夜や悪天候の航行は非常に危険でした。そこで、灯台を建てて人が管理することで、船の航行を支えるようになったのです。
日本での灯台守とその廃止の経緯
日本では明治期以降、全国に灯台が整備され、多くの灯台守が配置されました。
しかし技術の進歩により、1960年代以降は徐々に自動化が進み、2006年に最後の有人灯台である和歌山県・樫野埼灯台が無人化されました。
現在、日本に灯台守は存在せず、歴史的な存在となっています。また、世界でも灯台は次々に自動化され、同じく歴史的建造物として保存されています。
現代における灯台と自動化の進展
日本の灯台はすべて自動化され、灯台守という職業は消えました。
しかし最新技術と観光資源としての価値により、灯台は現代でも役割を果たしています。この章では、灯台の現在の姿を紹介します。
日本ではすでに無人化
現代の日本の灯台はすべて自動化され、太陽光発電や電気によって点灯・消灯が制御されています。定期的な点検は行われますが、常駐する「灯台守」はいません。
また、GPSや電子航法の発達により、船は必ずしも灯台に頼らなくても航行できるようになりました。
それでも、沿岸の目印としての役割は残っており、リモート管理や通信技術と組み合わせて運用されています。
観光資源・歴史的遺産として残る灯台
有人灯台がなくなった今も、灯台は観光資源や歴史的遺産として残っています。
資料館として公開されたり、宿泊体験ができる灯台もあり、かつての灯台守の生活を学ぶことができます。
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まとめ
灯台守はかつて船の命を守る重要な仕事でしたが、現在の日本ではすでに廃止され、灯台は無人化されています。
海外では観光地などで「年収1,000万円を超える灯台守」が存在することもありますが、募集も少なく就職する難易度は極めて高いと言えるでしょう。
多くの灯台は歴史的建造物として保存されているので、興味を持った方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
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