感情労働とは?具体的な職業や企業に求められるメンタルヘルスケアについて

肉体労働、頭脳労働といった労働の種類の中でも、近年特に注目されているのが「感情労働」です。
感情労働は、コールセンターや医療系などの対人業務が当てはまりますが、精神的な負担もあるため従業員のメンタルヘルスヘアが欠かせません。
そこで本記事では、感情労働が必要とされる職種や、企業に求められるメンタルヘルスケアの具体例をご紹介していきます。
▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

目次
感情労働とは?
感情労働とは、業務中に自分の感情をコントロールして、ポジティブな感情を表に出し、ネガティブな感情は抑えることが求められる働き方を指します。
たとえ内心では疲れていたり落ち込んでいたりしても、相手には常に明るく丁寧に接しなければならない仕事です。
そのため、感情労働に従事する労働者の方は、知らず知らずのうちにストレスを抱えやすく、精神的なケアが非常に大切だと言えます。
感情労働が必要となる職種
感情労働が必要とされるのは、主に「人と接することが多い仕事」です。代表的な職種を以降にてご紹介します。
客室乗務員
飛行機内で乗客に快適な時間を提供する客室乗務員(CA)は、常に笑顔と丁寧な対応が求められます。
たとえクレームがあったり、疲れていたりしても、表には出せません。その裏には、高い精神的プレッシャーが伴います。
看護師・介護士
患者さんや利用者さん、さらにそのご家族とも接する機会がある看護師や介護士も、強い感情労働を必要とされる職種です。
体力面でもハードな職業ですが、相手の気持ちに寄り添う必要があるため、心のケアも欠かせません。
コールセンタースタッフ
顔が見えないコールセンターの電話対応では、言葉だけで相手の感情を読み取る必要があります。
特にクレーム対応も多く、怒りをぶつけてくる顧客も少なくはありません。そんな中でも、常に冷静で優しい口調を保つことが求められます。
教師・保育士
子どもたちと向き合いながら、保護者対応や学校のルールなどにも気を配らなければならない教師や保育士も、感情のコントロールが大切になってきます。
感情的にならず、常に安定した態度で平等に接する必要があります。
ホテルスタッフ
お客様ファーストでおもてなしを提供するホテルのフロントや接客スタッフも、感情労働の代表です。
丁寧かつ親切な対応が求められ、トラブルにも冷静に対処しなければなりません。
企業に求められるメンタルヘルスケア
感情労働が求められる職場では、企業側が従業員の心の健康を守る取り組みをすることが非常に大切です。
では、どんなケアが求められるのか見ていきましょう。
セルフケア講習の実施
まずは、社員自身が自分のストレスに気づき、うまく対処できるようになるための「セルフケア講習」が有効です。
リラックス法や感情の整理の仕方などを学ぶことで、心のバランスを保ちやすくなります。
ストレスチェックの実施
定期的にストレスチェックを行うことで、社員がどれくらいのストレスを感じているかを把握します。
その結果をもとに、ストレスの高い従業員に対して、迅速にサポートすることが重要です。
定期面談でコミュニケーションを図る
上司や人事担当者との定期的な面談を行い、仕事の悩みやストレスなどを気軽に話せる環境を作ることも有効です。
普段からコミュニケーションを取っていれば、問題の早期発見にも繋がるでしょう。
相談窓口の設置
メンタル面の悩みを安心して相談できる窓口を設けることも良いでしょう。社員が一人で抱え込まず、悩みを吐き出せるようなサポート体制を整えることができます。
外部の専門機関と連携して、カウンセリングを受けられる日を設けることもおすすめです。
産業医との連携
産業医と連携することで、従業員のメンタル状態について医学的な視点からアドバイスをもらうことができます。
必要に応じて、職場環境や勤務内容の見直しを行うことも重要です。
▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

まとめ
感情労働は、精神的なストレスを抱えやすく、見た目にはわかりづらい負担がある仕事です。
だからこそ企業側は、本記事でご紹介したように従業員のメンタルヘルスケアを積極的に行っていくことが大切です。
セルフケアを学べる機会や相談窓口の設置など、少しずつでも取り組んでいくことで、従業員が安心して長く働き続けられる職場環境を整えることができるでしょう。
\こちらもおすすめ/
▼メンタルヘルスマネジメントとは?仕事に活用するポイントを解説