38 view

採用担当者向け

再雇用制度とは?従業員側と企業側、それぞれのメリット・デメリットについて

\ この記事をシェア /

近年、定年後も仕事を続けたいと考える人が増えたことで、「再雇用制度」が注目されています。

この制度は、少子高齢化が進む日本において重要な役割を果たしています。

しかし、具体的に再雇用制度がどんな制度で、従業員や企業にどんなメリットやデメリットがあるのかは広く知られていません。

そこで本記事では、再雇用制度について従業員側と企業側それぞれの視点から詳しく解説します。


▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

WorkWork:わくわくポータル(会社見学と仕事体験の採用/求人サイト)
WorkWork:わくわくポータル(会社見学と仕事体験の採用/求人サイト)

再雇用制度って何?

再雇用制度とは、定年を迎えた社員が退職後に同じ企業で再び働くことができる制度のことです。

日本では高齢者雇用安定法に基づき、希望者全員に対して65歳まで働けるよう、企業が再雇用の機会を与えることが義務付けられています。

また、年々深刻化している労働者不足から、65歳まで雇用を延長したり、定年退職の年齢を引き上げたりするケースも少なくありません。

従業員側のメリット・デメリット

では、雇用される側と雇用する側では、どんなメリット・デメリットが出てくるのでしょうか。

まずは、従業員におけるメリット・デメリットを見ていきましょう。

<従業員側>再雇用制度のメリット

安定した収入源が得られる

従業員から見た再雇用制度の最大のメリットは、定年後も一定の収入を得られることです。

“年金だけでは生活が厳しい”と感じる人は非常に多く、再雇用は生活を支える大きな助けとなります。

社会とのつながりが保てる

また、仕事を続けることで、社会とのつながりや人間関係を保てることもメリットだと言えます。

長年続けていた仕事がピタッとなくなると、生活が味気なく感じてしまったり、孤独を感じてしまったりする方も多くいます。

だからこそ引き続き働くことで、精神的な健康にも良い影響を与えることができます。

長年のスキルを活かせる

さらに、長年培ってきた経験やスキルを活かして働ける点も魅力です。

これまでの知識やノウハウを引き続き活かして働くことができるため、仕事に対する充実感も得られるでしょう。

<従業員側>再雇用制度のデメリット

給与が減少する

再雇用の場合、給与が定年前より減少するケースがほとんどです。毎月の収入は安定しているものの、再雇用後の給与は定年前の70~80%程度になることが多いです。

業務内容が変更される

また、再雇用後は業務内容が変更されることが多いです。ただ、全く異なる業種で再雇用することは認められていません。

例えば、定年前は事務職に従事していた従業員に対し、再雇用後の業務として清掃業務を提示したことが違法と判断され、慰謝料の支払いを命じられた事例などがあります。※

(※名古屋高裁平成28年9月28日判決)

年金の減額の恐れ

さらに、70歳未満の人が厚生年金保険に加入すると、「老齢厚生年金」「給与・賞与」の額によって、年金の一部または全額が支給されなくなる可能性があります。

年齢によっても計算方法が異なるため、再雇用で働く際には、事前に確認しておくことをおすすめします。

企業側のメリットとデメリット

一方で、企業におけるメリット・デメリットは以降になります。

<企業側>再雇用制度のメリット

採用・育成コストの削減

従業員が定年退職した後、新たな人材を雇う場合は、採用コストや育成コストがかなりの負担になります。

しかし、再雇用された従業員であれば、新規採用のコストがカットできるのはもちろん、長年の経験やスキルを持っているため、育成コストも削減できて一石二鳥なのです。

人材不足の解消

少子高齢化が進む日本では、多くの業界が人材難に悩まされています。だからこそ再雇用制度を活用することで、企業にとって大きな戦力を確保することができます。

助成金・給付金をもらえる場合がある

さらに、再雇用制度を継続的に取り入れていれば、政府からの助成金や給付金の受給が受けられる可能性があります。

厚生労働省では、例えば「高年齢雇用継続給付金」「65歳超雇用推進助成金」などが設けられています。

<企業側>再雇用制度のデメリット

希望者全員の再雇用が必須

定年後の再雇用制度は、希望者全員の再雇用が義務付けられています。たとえ、スキルや人柄の面を考えて採用を控えたいと思った場合でも、希望された場合は採用せざるを得ません。

従業員の世代交代が滞る

再雇用を希望する従業員が多かった場合、再雇用の人材が多くなり、必然的に若い社員が減ってしまいます。

若手の人材採用を継続しつつ、再雇用の社員との連携も強化することで、世代交代を促す体制作りを行う必要があるでしょう。

減給による従業員からの未満

再雇用後は、給与が定年前より減少してしまうため、従業員のモチベーションが低下してしまう恐れがあります。

そのため、定年前に面談の機会を設けて、再雇用の希望があった場合には、条件面を確認した上で少しでも本人の意向を反映することが必要です。


▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

WorkWork:わくわくポータル(会社見学と仕事体験の採用/求人サイト)
WorkWork:わくわくポータル(会社見学と仕事体験の採用/求人サイト)

まとめ

再雇用制度は、従業員にとっても、企業にとってもメリットの多い制度ですが、その活用に関しては慎重に進めていく必要があります。

雇用する側もされる側も、それぞれにメリット・デメリットが存在しますので、まずは双方を理解した上で導入することがおすすめです。

\こちらもおすすめ/

【辞めたけど戻りたい】辞めた会社への出戻りは可能? 取るべき行動やコツについて解説

WorkWork戦国ヒストリア 第3話「定年制に関して」歴史×求人・採用情報を漫画で学ぶ

就労移行支援とは?制度の詳細や利用の流れについて解説!

\ この記事をシェア /

ライター紹介

あんず

編集・ライター

NO WORK,NO LIFE. 生きるために働く皆さんの+αとなる記事をお届けします。
あんずの記事を見る

PR

人気記事

タグから探す

PR

姉妹メディア

取材のご依頼や当サイトに関する
お問い合わせはこちら

PR