ワークモチベーションとは?代表的な理論や向上させるポイントを解説

従業員のモチベーションが低いと感じたことはありませんか?ワークモチベーションは、従業員の生産性や創造性に大きく影響する重要な要素です。
本記事では、ワークモチベーションの定義や代表的な理論、そして向上させるための具体的なポイントを解説します。
ワークモチベーションへの理解を深め、よりよい職場環境の実現につなげたい方は、ぜひ参考にしてください。
▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

目次
ワークモチベーションとは?
ワークモチベーションとは、仕事に対するモチベーションのことです。モチベーションという言葉は、近年では身近な言葉になっており、日常的に用いられる機会が多くあります。その意味合いはやる気や根気など絶妙なニュアンスを含んでおり、学術的に正しい意味を理解していない人も多いのではないでしょうか。
ワシントン大学のミッチェル教授によると、モチベーションは「行動を方向付けて活性化し、維持する力であり、観察不可能なもの」と定義されています。
このモチベーションは個人特性そのものからなるものではなく、人の欲求は常に変動するという前提がもとになっています。人の欲求や動機づけという側面から理解しようとする立場から提唱されました。
また、ワークモチベーションは目標に向かう行動に関連する力であり、その構成要素は
- ・方向性
- ・強度
- ・持続
の3つの次元からなるといわれています。
たとえ意欲が高くても、持続しないと成果には結びつきません。また、熱心かつ持続的に取り組んでいたとしても、方向性が誤っていると成果に結びつかないものです。
したがって、安定したワークモチベーションを保つには、上述の3つの次元が重要だと考えられています。
押さえておきたいワークモチベーション理論3つ
ここから、ワークモチベーションに関する代表的な理論を解説します。
- ・ハーズバーグの二要因理論
- ・ホーソン研究
- ・期待理論(期待価値理論)
これらの理論を理解することが、従業員のワークモチベーションを考えるうえで重要なヒントを与えてくれるでしょう。
ハーズバーグの二要因理論
ハーズバーグの二要因理論とは、人の仕事に対する満足度を二つの要因に分けて考える理論です。
一つは「衛生要因」で、給与や労働条件など、不満を取り除くための要素です。これらが不足すると不満につながりますが、逆に満足感にはつながらないといわれています。
もう一つは「動機づけ要因」で、達成感や成長、仕事そのものへの興味など、満足感を高める要素です。これらが満たされると、仕事への満足度が高まり、モチベーションが向上します。
この理論は、単に労働条件を改善するだけでなく、従業員の成長や仕事への貢献意欲を高めることが、真のモチベーション向上につながることを示唆しています。
ホーソン研究
ホーソン研究は、1920年代にアメリカで行われた、労働者の生産性に関する実験です。注目されている、仲間と協力しているなどの労働者の心理的な要因が生産性に大きく影響することが分かりました。
ホーソン研究により従来の科学的管理法の見直しの契機につながっています。
期待理論(期待価値理論)
期待理論とは、従業員の期待と報酬への価値によってモチベーションが決まるとする理論です。ローラーのモデルによれば、期待は「努力による業績期待」と「業績による成果期待」に分けられています。
これらの期待にくわえて、報酬の価値や魅力がそれぞれ変数として機能し、モチベーションを左右させるといわれています。
「努力すれば達成できそうだ」「業績によって達成感や報酬などのメリットがある」といった期待によってモチベーションを理解しようとするモデルです。
従業員のワークモチベーションを高めるポイント
従業員の行動を事細かに指示して管理する「科学的管理法」は、生産性を高めるともいわれ、現代においても重宝されている方法です。しかし一方で、長期的にはワークモチベーションの低下が起こる点がデメリットであるといわれています。
従業員のやる気を無視して職務設計を行うと、仕事の単調化が進み、離職や欠勤を招く可能性があります。ワークモチベーションを維持するためには、一方的な管理だけではなく、従業員自身が職務を自らの裁量でコントロールする場面を設定することも大切です。
上司や管理者が従業員のモチベーションを高めるために取り組むべき施策は、個々の状況によって異なりますが、次のような改善策を検討していくことが重要です。
- ・労働条件や待遇の見直し
- ・非金銭的なインセンティブの導入
- ・ほどよい難しさの目標設定
- ・従業員の取り組みに対するフィードバックの実施
- ・従業員の意見の収集
また、従業員のワークモチベーションは複雑な心理から構成されており、単一の取り組みだけでは改善が難しいと考えられます。企業の課題や従業員の心理状況などを踏まえて、職務設計や労働環境を考えていくことが大切といえるでしょう。
▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

まとめ:従業員にとって働きがいのある職場を作りましょう
企業は個々の課題や状況に合わせて、ワークモチベーション向上への取り組みを実践することが大切です。ワークモチベーションの向上は、従業員の生産性や創造性を向上させるだけでなく、職場全体の活性化にもつながります。
また、従業員と双方向のコミュニケーションも欠かせません。意見や要望を積極的に聞き取り、風通しの良い職場環境を作ることを意識してみてください。
\こちらもおすすめ/
▼メンタルヘルスマネジメントとは?仕事に活用するポイントを解説