ゆるブラック企業とは?働きやすさの裏に潜む落とし穴

「ゆるブラック企業」とは、一見すると働きやすく、残業もストレスも少ない職場ですが、実はキャリアの成長やスキルアップが見込めず、長期的に見るとデメリットの多い職場環境を指します。
ホワイト企業との違いを見極めずに入社すると、気づかないうちに将来の選択肢を狭めてしまう危険性もあります。
この記事では、その実態や見分け方、対策まで詳しく解説します。
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目次
ゆるブラック企業とは?
そもそもゆるブラック企業とは、「ゆるい」のに「ブラック企業」という造語です。
厳しい労働環境ではなく、残業はない、無理なノルマがないといった環境で、つい働きやすさを感じてしまうという特徴があります。
一見すると良い企業のように思えますが、なぜ「ブラック」と言われるのでしょうか。
ここからは、ゆるブラック企業のブラック企業・ホワイト企業との違いについてそれぞれ解説していきます。
一般的なブラック企業との違い
従来のブラック企業は長時間労働やパワハラ、過重ノルマなど問題のある企業を指しますが、ゆるブラック企業は真逆の性質を持ちます。
労働環境は一見快適ですが、仕事に対する責任感が薄く、成長機会や報酬の上昇がほとんどありません。
外的な苦痛がない分、問題が見えにくいのが大きな特徴です。
ホワイト企業と勘違いされやすい理由
残業が少ない、上司が優しい、自由な社風など、一見ホワイト企業と見分けがつきにくいのが、ゆるブラック企業です。
しかし、本質的な違いは「成長支援」や「正当な評価制度」の有無です。
ゆるブラック企業はこれらの制度が整備されておらず、見かけの働きやすさだけで判断すると、後々後悔する可能性があります。
ゆるブラック企業の特徴5選
ここからは、ゆるブラック企業の特徴を5つ紹介していきます。
ゆるブラック企業の特徴について知っておかないと、気づかないまま居心地の良い空間で長く勤務することになります。
結果としてキャリアを無駄にしてしまう可能性があるため、しっかりチェックしておきましょう。
残業が少ないが成長できない
ゆるブラック企業では残業が少なく定時で帰れるため、一見魅力的に映ります。しかし、実態は仕事の量も質も低く、成長の機会が極端に少ないという面を持っています。
学びや挑戦の場がなく、仕事に対する意欲やスキルも磨かれにくいため、将来的に転職や昇進で不利になる恐れがあります。
仕事の責任が曖昧で評価も不明確
役割や目標がはっきりしておらず、誰が何をやるのかが曖昧な職場も、ゆるブラック企業の特徴です。
頑張っても評価されにくく、成果が報われない環境では、モチベーションが下がりがちになります。責任のなさが一見「楽」に見えてしまうことにも要注意です。
スキルアップやキャリア形成が期待できない
ゆるブラック企業では研修制度が不十分だったり、OJTが形だけだったりするため、自分の市場価値を高めることができません。
また、昇給や昇進の仕組みが曖昧な場合も多く、長く勤めるほど他社への転職が難しくなるリスクがあります。
社員のキャリア設計の視点が欠けた環境は危険です。
人間関係はいいがぬるま湯体質
ゆるブラック企業はパワハラがなく、人間関係も良好です。会社に勤める人の多くの悩みは人間関係であるため、人間関係に悩まなくても良いのは大きなメリットと言えます。
しかし、上昇志向の人間がいない職場では変化や改革が起きにくくなり、やがて組織全体が停滞していく危険性もあります。
特に、成長意欲を持つ人にとっては物足りなさを感じてしまうでしょう。
会社の将来性に不安がある
経営方針が曖昧だったり、新しい挑戦を避けて現状維持に甘んじている企業もゆるブラックに該当します。
短期的には安定しているように見えても、長期的には衰退のリスクが高く、労働者は倒産やリストラなどのリスクにさらされる可能性があります。
若者には「ゆるブラック企業」が人気
ゆるブラック企業はさまざまなリスクを抱える企業である一方で、若者からは一定の人気があります。
近年の若者は「仕事よりもプライベートを大事にしたい」「無理して働きたくない」という価値観を持つ人が増えています。
そのため、厳しくもなく、定時で帰れる「ゆるブラック企業」が魅力的に見えてしまうのです。
確かに、仕事のために生きているわけではないので、自分の人生を大事にしたいという価値観は間違っていません。
ただし、長期的なキャリアを見据えた場合、収入が上がらず成長もできないのでは、いつか後悔する可能性は高いです。
ゆるブラック企業の見分け方
ゆるブラック企業はブラック企業よりも見分けるのが難しい傾向ですが、正しい知識を持っていれば入社前に判断できます。
以下では、ゆるブラック企業の見分け方について紹介するので、しっかりチェックして事前に回避しましょう。
求人票での見分け方
「アットホームな職場」「残業ほぼなし」「自由な社風」といった言葉ばかりが並んでいる求人には注意が必要です。
具体的な業務内容や評価制度についての説明が曖昧な場合、ゆるブラック企業である可能性があります。
また、給与や昇進の実績も要チェックです。
口コミ・SNSの情報活用法
就活サイトや口コミ掲示板、SNSでは、社員や元社員のリアルな声を確認できます。
その中で、成長の遅さや教育制度の悪さについて共通の言及があれば、ゆるブラック企業の可能性があります。
ただし、すべてを鵜呑みにせず、複数の情報を照らし合わせることが大切です。
面接でチェックできる質問項目
もし選考を受けるなら、面接では面接では「社員の評価基準」や「キャリアステップの実例」を具体的に聞きましょう。
はぐらかすような回答や曖昧な説明しか得られない場合、その会社は成長や実績に対して無関心な可能性があります。
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まとめ:ゆるブラック企業で消耗しない働き方を選ぼう
「楽だから」という理由だけで企業を選ぶと、気づかぬうちにキャリアの足かせになることもあります。
働きやすさと成長のバランスを見極め、自分にとって本当に価値ある職場を選ぶことが大切です。
本記事を参考にして、ゆるブラック企業に流されず、主体的なキャリア選択をしていきましょう。
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