入社後ギャップはなぜ生じるのか?予防するポイントを解説

入社はゴールではなく、新たなスタートです。しかし、理想と現実のギャップに戸惑うことも少なくありません。入社後に「なんだか思っていたのと違う…」とギャップを感じた経験のある方もいるのではないでしょうか。
この記事では、入社後ギャップが生まれる背景にある要因と、企業と個人の双方が主体的に取り組むべき予防策、その後のキャリアを左右する乗り越え方について深く掘り下げます。
会社選びに失敗したくない方や、入社後にギャップを感じて戸惑っている方、入社後ギャップを減らしたい企業担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
そもそも入社後ギャップとは?
入社後ギャップとは、入社前に抱いていた期待やイメージと、実際にその職場で働き始めた後の現実との間に生じるズレのことを指します。エン・ジャパン株式会社が行った調査によると、20代から30代の約87%の人が入社後ギャップを感じた経験があると答えています。
とくに、仕事内容や職場の雰囲気、業務量などがギャップのおもな原因として挙げられており、早期離職に至るケースも少なくないようです。
参考:20代・30代のビジネスパーソン900人に聞いた「入社後ギャップ」調査
入社後に感じやすいギャップの特徴
入社後に感じやすいギャップを把握しておくことで、就活や転職活動に役立ちます。入社後に感じるギャップの上位に挙げられる以下3つの要因について、詳しく見ていきましょう。
- ・仕事内容のミスマッチ
- ・業務量に対する認識のずれ
- ・職場の雰囲気や人間関係の問題
それぞれ解説します。
仕事内容のミスマッチ
入社後にギャップを感じる要因の一つに、仕事内容のミスマッチが挙げられます。「自分が期待していた業務に携わる機会が思ったよりも少なかった」「希望していた部署に配属されなかった」といったケースです。
とくに新卒の場合、具体的な業務内容をイメージしきれずに入社を決めることも少なくないでしょう。抽象的な会社説明を受けただけでは、入社後のギャップにつながりやすい傾向があります。インターンシップやOB/OG訪問などを通して、より具体的な仕事内容を把握しておくことが重要です。
業務量に対する認識のずれ
入社後に多くの人が直面するのが、業務量に対するギャップです。求人情報や面接で示された仕事の範囲や量と、実際に働き始めてからの負担が異なると、大きなギャップが生じます。とくに、残業時間や休日出勤の頻度、一人当たりの担当業務の多さなどがイメージと大きくかけ離れている場合、強い不満を感じやすいでしょう。
新卒社員の場合、学生時代の時間感覚との違いから、社会人の仕事量の多さに圧倒されることがあります。「言われた時間内に終わらせるのが当たり前」というプレッシャーや、予期せぬタスクの発生などに戸惑いを感じ、圧倒されることがあるかもしれません。
職場の雰囲気や人間関係の問題
入社後ギャップの要因の一つに、職場環境や文化のミスマッチがあります。たとえば、入社前に「アットホームな雰囲気」と説明を受けていた職場が、実際にはかなり競争的で、個人プレーが重視される環境であった場合、入社後に強い違和感を覚えるでしょう。
また、職場の雰囲気が自分に合わない、先輩や上司とのコミュニケーションで壁を感じるといったこともギャップの一因です。企業文化として「風通しの良い職場」と謳われていても、実際には上司の意見が絶対的で、若手社員が発言しにくい雰囲気だった場合、居心地の悪さややりにくさを感じるかもしれません。このようなコミュニケーションの壁は、新入社員が職場に馴染む上での大きな障壁となります。
入社後ギャップが生じる理由と企業側に求められる対策
入社前の期待とのズレが生じる具体的なケースとして「自分が聞いていた職場の雰囲気と現実が異なっていた」「軽作業のつもりが実際には力仕事が多く含まれていた」「経済状況の影響で予定されていた給与が下がった」などがあります。
これらの理由として、求人情報の不透明さや、入社前の説明不足が要因として挙げられます。早期離職の原因にもなるため、企業側にも入社前の期待値調整を行う視点が重要です。具体的には、「RJP(Realistic Job Preview:現実的職務紹介)」を取り入れて、入社前の職場体験などを採用プロセスに取り入れることで、入社前のイメージとギャップを小さくできます。
入社後ギャップを予防するポイント
求職者側ができる予防策としては、入社前にできる限り情報収集を行うことが挙げられます。企業の雰囲気や業務内容、求められるスキルなどについて具体的に調べることで、事前に自身の適性や目標と一致するかを見極めることにつながるでしょう。また、インターンシップやOB/OG訪問を積極的に行うことで、より現実的な会社のイメージを知る機会になります。
入社後ギャップの乗り越え方
入社後ギャップを乗り越えるには、柔軟な姿勢で会社や業務に向き合う心構えも重要です。入社後ギャップにはネガティブな印象が強いですが、ポジティブな側面を活かすことも可能です。たとえば、ギャップの要因が自身のスキル向上につながるものであった場合、それらを成長の機会と捉えられます。
しかし、ネガティブな入社後ギャップを感じる場合、それにどのように対応するかが重要です。対応策として、状況を改善できる行動計画を立て、少しずつ環境に適応していく努力を重ねることも効果的でしょう。
どうしても入社後ギャップに適応できない場合は、環境改善の相談や転職が選択肢になります。いきなり転職を決断するのではなく、まずは周囲に相談したり、解決の糸口を探ったりして、解決策がないか模索してみるのがおすすめです。
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まとめ:入社後ギャップを乗り越えましょう
本記事では、入社後に多くの人が経験する入社後ギャップについて、その背景にある仕事内容や業務量、人間関係といったおもな要因を解説しました。企業側の情報開示不足や、求職者側の情報収集不足がギャップを生む大きな原因となるため、双方の積極的な歩み寄りが不可欠でしょう。
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