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お坊さんの仕事とは?元僧侶が体験談をもとに業務内容を紹介します

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「お坊さんってお経を唱える以外に何をしているの?」

「”坊主丸儲け”って言うけれど、実際はどのような仕事をしているの?」

上記のような疑問に対し、元僧侶の私が実体験をもとに僧侶の業務内容をお伝えします。

僧侶の業務内容だけでなく、インターネット上で公開されている僧侶の平均年収と実際の収入も公開します。

キャリアステップについても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。


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僧侶(お坊さん)の業務内容

僧侶の業務内容は大きく分けて、以下の仕事をしています。

  • ・葬儀や法事
  • ・お寺の管理や事務作業

単身赴任のように短期間の出向を含め、複数のお寺を経験した私が僧侶時代に担当した業務内容を紹介します。

大前提:僧侶は仏教を広めるのが仕事

僧侶の業務内容に入る前に、前提としてお伝えしたいのが僧侶の役目である「仏教を広める者」についてです。

僧侶は本来、仏教の開祖である「釈尊」の教えが途絶えぬよう伝える立場の人を指しています。

今となっては「僧侶とは葬儀や法事でお経を読む人」と括られてしまいますが、根本としては「釈尊の教えを広める者」になるのです。

また、葬儀や法事で唱えるお経は釈尊の教えを漢文で集約した文章なため、お経のすべてを意訳できます。

「仏教は難しい」と思われる方が多いかと思いますが、義務教育のカリキュラムに組んでも良いほど内容が濃いのも実情です。

ちなみに私は大学時代、何も予定がない日の1日の勉強時間は最低でも10時間でした。

難しいと思われがちの仏教を、正しくわかりやすく広めるためには日々の勉強も大切になるのです。

葬儀や法事

僧侶の業務内容で代表的なのが、葬儀や法事でお経を唱える仕事です。

葬儀や法事は基本的に1時間前後で終わり、土日祝日に依頼が入りやすい傾向です。

とくに葬儀の仕事は亡くなった方の対応になるため、慎重な対応力が求められます。

葬儀の仕事で何をしているのか、具体例を挙げると以下のとおりです。

  1. 1.亡くなった方の戒名を考えるために故人の人柄や仕事などを聞く
  2. 2.故人の情報をもとに戒名を決める
  3. 3.白木の位牌に戒名を書き込む
  4. 4.葬儀会場まで移動し遺族に挨拶をする
  5. 5.お通夜のお経を唱える
  6. 6.お寺に戻り事務処理を済ませる
  7. 7.お通夜の翌日、葬儀会場で葬儀のお経を唱える
  8. 8.火葬場に移動し火葬のお経を唱える

上記が葬儀でよくある業務内容と流れですが、火葬を終えるのを待つケースもあります。

お寺の管理や事務作業

僧侶の業務内容には、お寺の管理や事務作業が多い仕事もあります。

お寺の管理とは、働くお寺での立場にもよりますが、経理はもちろん、お堂・お墓の掃除や参拝者の対応など多岐にわたります。

お寺の規模によっては事務員を配置するケースがあるほど、実はお寺の仕事として事務作業が多いのも実情です。

事務員を配置しない場合は、すべての事務処理を僧侶が担当するため、PCスキルも必要になります。

観光寺院の場合は集客や企画なども含まれる

僧侶の業務内容として例外にはなりますが、観光寺院に勤める場合は集客や企画などのマーケティング戦略も仕事の1つです。

例えばXやInstagramからの集客数を増やすために、SNS運用を僧侶自らが担当するケースもあります。

実際に私も僧侶の業務もしながら、お寺用のX・Instagram・Facebookページを運用し、総フォロワー数1,000人を超えるアカウントとなりました。

当時は「お寺×SNS運用」のような講座がなかったため、すべて独学でSNS運用について学びました。

結果として「インスタ見て来ました!」「いつも投稿見てます!」などの声も集まり、参拝者数を増やす結果になったのを覚えています。

また、観光寺院では定期的にイベントを開催しておりますが、イベントも僧侶が企画しています。

外部に委託するお寺もありますが、お寺によっては僧侶が企画するケースもあるため、マーケティングの知識も必要になるのです。

僧侶の年収やキャリアステップ

僧侶の仕事はお経を唱えるだけでなく事務作業もあり、お寺によっては集客や企画も業務内容になりますが、気になるのが年収やキャリアについてです。

お寺の生まれではない方が僧侶になった場合、年収やキャリアステップがどうなのか、実体験をもとに解説していきます。

僧侶の年収

僧侶の年収平均は、2025年6月時点のindeedによる僧侶の年収を見ると、約407万円が平均と記載されています。

しかし、あくまで平均の年収で記載されているため、ピンキリなのが実情です。

実際に私が僧侶として働いていた頃、年末年始やお盆などの繁忙期でも月収30万円で、閑散期は20万円が平均月収でした。

当然、働くお寺や経歴などによって給料は異なる可能性はありますが、私の体験談としては年収300万円以上になった経験はありません。

僧侶の仕事は繁忙期と閑散期の忙しさにおける差が激しいため、収入は比較的少なめになるのでしょう。

参考:indeed「日本での僧侶の給与」

僧侶のキャリアステップ

お寺の生まれではない方が僧侶になった場合のキャリアステップは、前提として僧侶の階層を示す「僧階」を上げるのが優先されます。

僧階が上がれば任される仕事が増えるだけでなく、責任が重くなるため必然的に収入が上がりやすい傾向にあります。

しかし僧侶には宗派ごとで定められた一種の税金を納める義務もあり、僧階によって納める金額が異なるのです。

ちなみに私が僧侶として働いていた頃は、毎年約7万円納めていました。

金銭的な負担が重い反面、僧階が上がれば会社で言う社長、つまり住職になれるキャリアステップが見込めます。

住職になるとお寺の経営を任される立場なため、収入の増減は自分次第になります。

ただし会社で株主総会が実施されるように、お寺にも檀家の代表格である「檀家総代」を含め定例会が開かれ、すべての意思決定が住職にあるとは言えません。


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まとめ

本記事では僧侶の業務内容について、約14年間の僧侶経験をもとに、どのような仕事をしているのかを解説しました。

僧侶の業務内容は、大まかに葬儀や法事、事務作業が多く、勤めるお寺によっては集客や企画などのマーケティングもします。

人前で僧侶の仕事をする際、多くがお経を唱える姿なため「お経を唱えるのがお坊さんの仕事」と思われがちですが、根本は仏教を広めるのが役目なのです。

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ライター紹介

柴﨑 祐介

フリーライター

目指せ「頑張りが報われる環境作り!」|「関わった人がみんな”なりたい自分”を目指せる環境を整えること」をモットーに活動中|自分らしく前向きになれるヒントをお届け|僧侶から民間企業に転職した経験をもとに執筆していきます!
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