「正社員登用あり」は必ず正社員になれるの?気になる実情や正社員登用されやすい人の特徴について
求人情報を探すなかで、きっと何度も目にしているであろう「正社員登用あり」の文字。
そこで多くの人が気になるのは、“必ず正社員になれるのか”という点です。
今回は、正社員登用制度について、その実情や正社員登用されやすい人の特徴について解説します。
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目次
正社員登用制度とは?
正社員登用制度とは、アルバイトやパート、契約社員など非正規雇用で働いている人材の雇用形態を正社員に切り替える制度です。
その会社が自分に合っており、正社員として働きたいと思った際にメリットが出てきます。また、企業にとっても既に自社の業務に慣れている人材を正社員として採用できるというメリットがあります。
ただし、会社によってはアルバイト・パートから契約社員になることを社員登用制度として登録していることもあります。
そのため、正社員になりたい場合にはその会社の社員登用制度がどのようなものなのかを確認することが必須です。
「正社員登用あり」は必ず正社員になれるのか
では、「正社員登用あり」と記載のある場合、必ず正社員になることができるのでしょうか。
結論から申し上げると、必ずしも正社員になれるとは限りません。
例えば入社時に、「正社員になることを前提に契約社員として雇用する」といった契約になっていれば、ほぼ確実に正社員になれると言っても過言ではないでしょう。
しかし企業によって正社員登用の条件は異なるため、上記のような契約が交わされていない場合は、正社員になれない可能性もあるようです。
実際の正社員登用の実績について
では、実際のところはどうなのでしょうか。厚生労働省による「労働経済動向調査(令和6年2月)の概況によると、正社員登用制度の有無と、実際の利用実績は下記の通りです。
正社員登用制度「あり」 | 正社員登用制度「なし」 | ||
登用実績あり | 登用実績なし | 登用実績あり | 登用実績なし |
42% | 34% | 8% | 15% |
正社員登用制度も利用実績もある企業は、42%となっています。また制度がなくても、登用実績がある企業は8%あります。つまり、制度がないからといって正社員になれないと決まっているわけではないのです。
一方で、制度があっても登用実績のない企業は34%存在しますが、これは年々減少傾向にあります。制度も実績もない企業に関しても、15%と全体的に見ると低い割合です。
つまり、今後さらに正社員登用制度の実績のある企業が増える可能性が高いと言えます。
業界・業種別で見る社員登用制度
また、正社員登用制度の導入および実績の有無を業界・業種別で見ると、下記の通りになります。
正社員登用制度「あり」 | 正社員登用制度「なし」 | |||
登用実績あり | 登用実績なし | 登用実績あり | 登用実績なし | |
建設業 | 26% | 32% | 7% | 33% |
製造業 | 47% | 30% | 7% | 16% |
情報通信業 | 32% | 30% | 8% | 30% |
運輸業、郵便業 | 41% | 27% | 6% | 24% |
卸売業、小売業 | 31% | 48% | 6% | 12% |
金融業、保険業 | 42% | 37% | 5% | 14% |
不動産業、物品賃貸業 | 38% | 38% | 4% | 19% |
学術研究、専門・技術サービ ス業 | 41% | 28% | 11% | 17% |
宿泊業、飲食サービス業 | 40% | 44% | 9% | 4% |
生活関連サービス業、娯楽業 | 45% | 35% | 8% | 9% |
医療、福祉 | 46% | 35% | 10% | 9% |
サービス業(他に分類されないもの) | 49% | 30% | 10% | 10% |
もっとも実績のあるのはサービス業で、もっとも低いのは建設業になります。しかしこれはあくまでも数字です。企業によっても正社員のなりやすさは変わってきますので、事前に調べたり、面接時に実績を聞いたりして確認しておきましょう。
正社員登用されやすい人の特徴
最後に、正社員登用されやすい人の特徴をお伝えしていきます。正社員登用されやすい人は、以降でご紹介する3つの特徴に当てはまる人です。
仕事の能力が高く、教育熱心
正社員になる任される仕事の量や責任の大きさは変わってきます。仕事の能力が高い人は、仕事が増えても適応できると考えられるため、正社員登用されやすい傾向にあるでしょう。
また正社員になると、部下に教育を行う機会もあると考えられます。その場合、普段から教育熱心で後輩や同僚の面倒見がいいと、より正社員になっても活躍できると言えます。
社内での人間関係が良好
正社員になる上で、社内での人間関係が良好に築けているのかは重要な指標のひとつです。もしコミュニケーションが円滑に取れていなければ、業務も円滑に進めることができないでしょう。
上司から、安心して正社員にできると思ってもらえるためにも、社内での良好な人間関係を意識するとよいです。
正社員になりたい意思を明確に伝えている
正社員は、非正規社員に比べて給料は高い傾向にあります。そのため、コストを抑える上で非正規社員は会社にとってありがたい存在だと言えます。
つまり、たとえ正社員登用の基準を満たしていたとしても、高い給料を支払う必要のある正社員に誘われない可能性が……。
“正社員になりたい”という意思表示を、採用面接時や業務のなかでしていくことで、会社もしっかりと向き合って正社員登用の機会を設けてくれる傾向にあるでしょう。
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まとめ
正社員登用制度は、必ずしも利用されるとは限らないため、入社前に正社員登用の利用率の確認が必要になります。
また、制度を活用して正社員になりたいとお考えの方は、本記事でご紹介した正社員登用されやすい人の特徴を押さえてみてください。