3月時点で内定率が40%も⁉ 就活で内定が早まっている理由や早期内定の注意点について解説

2月18日のNHKのニュースで、2026年卒の大学生の内定率が40%近くになっていることが取り上げられ、SNSで話題になりました。
本来、政府が定めた就活のルール上は3月1日から企業による説明会が解禁になり、6月1日から選考が実施されることになっています。
しかし、昨今は少子高齢化や働き方の多様化から人手不足が深刻となっていて、企業が優秀な学生を「青田買い」している状況です。
就活を控えた学生からしてみれば、早く内定が出て就活から解放されるのは一見すると良いことかもしれません。しかし、決断を急ぎ過ぎると思わぬ落とし穴にはまって後悔する可能性があるので注意しましょう。
本記事では、早期内定を含む就活事情や企業が内定を急ぐ理由、早期内定を承諾する際に気を付けるべきことについて解説していきます。
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目次
2026年卒の採用状況

2026年卒の大学生の就活開始は3月ですが、2月の時点で内定率が40%近くになっていることが報じられ、話題になりました。
来春卒大学生の就活 ルール上3月開始も内定率すでに40%近くにhttps://t.co/PRqntQLd0Z #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) February 18, 2025
株式会社リクルートが900人あまりの学生を対象におこなった調査では、2月1日時点の大学生の就職内定率は39.3%で、現在の就職活動スケジュールとなった2017年卒以降だと最高の値ということがわかりました。
また、内定率を文理別に見ると、文系は37.1%、理系44.3%で理系の方が内定率が高いことがわかっています。
さらに、面接選考の参加状況は「最終選考を受けたことがある」の割合が48.1%、「最終選考は受けたことがないが、面接選考は受けたことがある」の割合が27.9%となり、約8割の学生が選考に参加している状況です。
内定が早期化している理由
内定が早期化している理由には、以下のようなものが考えられます。
・インターンシップのルール改定と早期選考の拡大
・優秀な学生の囲い込み競争
・学生側の就活スタイルの変化
・新卒市場の「通年採用」化
それぞれ解説していくので、ぜひ就活で動く際の参考にしてくださいね。
インターンシップのルール改定と早期選考の拡大
インターンシップのルール改正により、2025年卒以降の就活では「一定条件を満たしたインターンが本選考に直結する」ことが認められるようになりました。
これにより、企業インターン参加者を本選考の一部として扱い、早期に内定を出すことが可能となりました。つまり、学生はインターンに参加すれば内定がもらえる可能性があるということです。
インターンは早ければ大学3年生の夏頃から始まります。そのため、インターンに参加していた大学3年生の中には、秋や冬頃には内定を獲得している人もいるのです。
優秀な学生の囲い込み競争
企業は少子化による人材不足に対応するため、優秀な学生を確保しようとしています。
最近では、経団連のルールに縛られない外資系やベンチャー企業が早期内定を出している流れもあり、それが日系企業にも波及しているのです。
学生側の就活スタイルの変化
近年の学生は、早めに内定を獲得して安心したいという傾向が強くなってきています。
早期内定を獲得することで本選考を回避し、競合と比較しながら余裕を持って就活を進められるので、精神的にも追い詰められる心配がありません。
この結果、早期選考に積極的に参加する学生が増え、企業側もそれに応じて早期に内部決定を出す流れが生まれています。
新卒市場の「通年採用」化
従来の一括採用だけでなく、通年で学生を採用する企業が増えていることも、早期内定を獲得する学生が多くなっている一因です。
特に、IT企業や外資系企業では、従来の6月選考から10月内決定の枠にとらわれることなく、早い段階から学生と接点を持ち早期内定につなげています。
早期内定を承諾する際の注意点
早期内定を獲得すれば、残りの学生生活の時間を有効に使えるでしょう。ただし、以下のようなリスクがあることは知っておきましょう。
・他の企業と比較する機会がない
・本気でやりたい仕事かわからないまま決めてしまう
・内定辞退しにくい
それぞれのリスクについて解説するので、もし早期内定を持っているなら承諾前にしっかり確認しておいてくださいね。
他の企業と比較する機会がない
早期選考を実施している企業は多いわけではありません。また、インターンから内定につながった人は、他の企業と十分に比較する機会が少なくなります。
企業研究を入念にしていても、実際に面接で企業の雰囲気を見なければわからない職場環境や空気感などもあります。
もしかしたら内定先の企業よりも自分に合った企業があるかもしれないので、もっと他の企業も見たい人は就活を続けた方が良いでしょう。
本気でやりたい仕事かわからないまま決めてしまう
早い段階で内定が出ると、「とりあえず内定があるから」と安心して、自己分析や企業研究がおろそかなまま就活を終えてしまう危険性があります。
自己分析や企業研究が不十分だと、実際に働き始めて「思ってた仕事と違う」と感じるリスクにつながります。
入社してから後悔するのを避けるためには、内定後も自己分析を続け、やりたいことと検討することが大切です。
内定辞退しにくい
早期内定が出た後に「やっぱり他の企業に行きたい」と思っても、辞退しづらくなるケースがあります。
特に、早期内定を持っていると本選考まで時間が空いているので、内定承諾を引き延ばしづらい場合もあるでしょう。
しかし、企業によっては承諾を待ってくれる場合もあるため、他に見たい企業があれば思い切って内定承諾を待ってもらえるか聞いてみてください。
また、承諾前に「この会社で本当に良いのか」を慎重に判断することも重要です。
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まとめ
就活のスケジュールはルールとしては定められているものの、法的効力がないため今後も早期化の流れは止まらないことが予想されています。
乗り遅れないためにも、採用に直結するインターンへの参加や早期選考への応募など、早い段階から準備することが重要です。
また、早期内定は他の企業をじっくり見る機会を失うなどのリスクもあります。
本記事を参考に、自分に本当に合った企業への入社を目指して行動してみてください。
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