新人教育の進め方|教育を担当した私が実践してきた方法を紹介
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「新人へ一連の業務について説明したものの、本当に理解できているのか分からない」
「質問はないと言っていたのに、実務が始まると手が止まってしまう新人が多い……」
新人教育を担当していると、困らずに業務を遂行できるようになるまでは緊張が解けず、自分の仕事も後回しになってしまうものです。
本記事では、これまでの経験をもとに、私が実践してきた新人教育の進め方を紹介します。
「柴﨑さんの指導は分かりやすい」「質問の意図をくみ取ってもらえて助かった」と言ってもらうことも多くあった経験談をベースにお伝えします。
私が実践してきた新人教育の進め方
新人教育を始める前に、教育担当者が「何を、どの順番で、どこまで教えるのか」を整理します。
ここでは、私が業種を問わず意識してきた5つの手順を紹介します。
1.任せる業務と到達目標を決める
最初に、新人へ任せる業務と、教育期間中に目指す状態を整理します。
電話応対を想定した場合、「電話対応を覚える」だけでは、習得できたか判断しにくくなります。
以下のように、新人の行動が分かる目標へ置き換えるのがポイントです。
- ・基本的な問い合わせへ1人で回答できる
- ・判断できない内容を適切な担当者へ引き継げる
- ・対応内容を決められた場所へ記録できる
初めからすべてを1人で処理してもらう必要はありません。
「ここまでは自分で判断する」「ここから先は相談する」という境界も共有します。
2.自分が新人だった頃の経験を振り返る
社内マニュアルとあわせて、自分が新人だった頃の経験も振り返ります。
- ・どのような説明が分かりやすかったか
- ・どのような場面で先輩に助けられたか
- ・何が分からず困ったか
自分がつまずいた箇所は、次の新人も疑問を抱きやすい部分かもしれません。
先輩の一言で理解できた経験があれば、現在の業務に合わせて説明へ取り入れられます。
ただし、自分が教わった方法を正解として押しつけるのは避けるのが無難です。
業務のルールが変わっている場合も、新人によって理解しやすい説明が異なる場合もあります。
自身の体験は、説明内容を具体化する材料として活用しましょう。
3.目的・全体像・手順の順番で説明する
業務を教えるときは、細かな操作方法から入らず、以下の順番で説明します。
- 1.何のために行う業務なのか
- 2.前後にどのような工程があるのか
- 3.新人が担当する範囲はどこか
- 4.どのような手順で進めるのか
- 5.完了したと判断する基準は何か
手順だけを覚えた場合、普段と異なる状況が起きると新人は判断に困りやすく、クレームに発展するケースもあるでしょう。
目的や前後の流れまで分かっていれば、「次の担当者が困らないか」「本来の目的から外れていないか」と考える材料になります。
4.よくある場面を伝えてから実践してもらう
基本手順を説明したあとは、現場で起こりやすい場面も伝えます。
- ・通常の手順では対応できないのはどのようなときか
- ・新人が迷いやすいのはどの部分か
- ・どの時点で先輩へ相談するのか
- ・過去にどのような間違いがあったか
営業であれば顧客から想定外の要望を受けた場面、コールセンターであれば、マニュアルとは異なる聞き方で質問された場面などが考えられます。
教育担当者が見本を示し、次に新人と一緒に取り組み、最終的には1人で実践してもらうには、ロープレの実施が欠かせません。
見本を見せる際は、作業だけでなく「何を確認して、なぜそう判断したのか」も言葉にしましょう。
5.新人の言葉と行動から理解度を確認する
説明後は、次に何をするのかを本人の言葉で話してもらいます。
理解度は、新人から「分かりました」と返事があったかどうかだけでは判断できません。
新人を試すためではなく、実務へ入る前に伝わっていない箇所を一緒に見つけるための確認です。
正しい結果になった場合も、どの情報を見て判断したのかを聞きましょう。
見本をそのまま再現できただけなのか、理由まで理解しているのかが区別できます。
新人教育でよくあるシーンと私が実践してきたこと
新人教育の期間中やその後も、分からないことはないか声をかけたり、逆に新人から質問されたりする瞬間があります。
ここからは、新人教育を担当することによって、よくあるシーンと私が実践してきた対応を紹介します。
「分からないことはありますか?」→「ありません」を信じきらない
「今までの説明で、分からないことはありますか?」と尋ねて、新人から「ありません」と返ってくると、一通り理解してもらえたと考えがちです。
しかし新人は、その業界の実務経験があっても、入社した会社のフローまでは理解できていません。
「前の会社ではこうしていた」という土台があっても、その会社でどう対応していけば良いのかは、その場にならないとイメージが湧かないものです。
説明を受けた時点では疑問そのものを見つけられない場合があります。
実際の仕事を始めてから、優先順位や例外への対応、相談するタイミングなどが分からないと気づくこともあるでしょう。
「分からないことはありません」と返事があっても、教育の現場だけでなく、実際の業務を通して改めて「分からないことはありますか?」と聞いてみましょう。
新人の質問は意図を汲む取ってから回答する
新人から質問されたときも、すぐに答えるのではなく、何を判断するための質問なのかを確認します。
例えば、「この書類はいつまでに作れば良いですか?」という質問でも、締め切りを知りたいとは限りません。
ほかの業務との優先順位や、自分の作業ペースが遅くないかが不安になって聞いているケースも考えられます。
「来週までに作ってください」という回答で済む話であっても、「本質的に何が知りたいのか」「質問の裏に不安が隠されていないか」を気にかけてみましょう。
「この書類はいつまでに作れば良いですか?」に対する私なりの回答例
- ・再来週の会議で使いたいんですけど、その前に1回確認したいので、来週の水曜日くらいまでを目処にしてください(完了イメージがつきやすい)
- ・早ければ来週の水曜日を目処にしてもらいたいんですけど、何かで苦戦していますか?(あえて「早ければ」で伝えつつ、困りごとを引き出す)
新人教育で得た気づきを採用活動にも反映する
新人教育で何度も説明が必要になる内容は、採用時の情報提供が不足していた部分かもしれません。
仕事内容だけでなく、入社後にどの業務から始めるのか、独り立ちまでどのように進むのかも伝えると、求職者は働く姿をイメージしやすくなるものです。
文章だけで説明しにくい場合は、会社見学や職場体験を通じて仕事を知ってもらう方法もあります。
なお「WorkWorkポータル」では、企業と求職者のミスマッチ防止に着目した採用支援をしています。
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まとめ
新人教育では、決められた内容を説明するだけでなく、新人が実際の場面で考え、行動できるところまで支援します。
教育担当者自身が新人だった頃に、分かりやすいと感じた説明や困った経験も、教え方を考える材料になります。
現場で起こりやすい場面と判断基準を伝え、説明後は新人の言葉や行動から理解度を確かめてください。
新人から出た質問を次の教育へ反映し、採用時に伝える情報も見直せば、入社前後の認識のずれを減らしながら、職場に合った教育方法を整えられます。
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