飲食業界にホワイト企業はない? そういわれる理由やホワイト企業のランキングを紹介

飲食業界は多くの人にとって身近な仕事ですが、「ホワイト企業はない」と言われることが少なくありません。
実際に、長時間労働や低賃金、過酷な労働環境などは飲食業界の課題として問題視されています。本記事では、飲食業界にホワイト企業が少ないといわれる5つの理由について解説します。
また、ホワイト企業の飲食系企業に就職したい人に向けて、ホワイト企業のランキングも合わせて紹介します。
できるだけブラック企業を避けるためにも、ぜひ参考にしてみてくださいね。
▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

目次
飲食業界にホワイト企業はないといわれる5つの理由
労働環境の是正が叫ばれる昨今ですが、それでも「飲食業界にホワイト企業はない」という声は聞かれます。
そこで、以下では飲食業界にホワイト企業がないと言われる理由を5つ紹介します。
長時間労働が常態化している
飲食業界では店の営業時間だけでなく、開店準備や仕込み、閉店後の片付け・清掃など、営業時間外の仕事も多岐にわたります。
その影響で、労働時間が長くなる傾向にあり、特に繁忙期や週末は、予定のシフト以上に働くことが当たり前になっているケースが多く見られます。
また、人手不足の影響もあり、休憩時間が十分に取れないまま長時間労働せざるを得ない業況も珍しくありません。
賃金が低い傾向にある
飲食業界は、他の業界と比べても賃金が低い傾向があります。特にアルバイト・パートは最低賃金ギリギリの時給で働く人が多く、社員になっても高給を得るのは難しい業界です。
その理由として、飲食店の利益率が低いことが挙げられます。食材費・家賃・光熱費などのコストがかかるため、利益を確保するためには人件費を削減せざるを得ません。
その結果、従業員は低賃金での労働を強いられることになるのです。
休日が少なく、休みづらい
飲食業界では、以下のような理由で休日が少なく、休みが取りづらいという問題もあります。
●土日・祝日が繁忙期 であり、休みを取りにくい
●人手不足で シフトを代わってくれる人がいない
●繁忙期(年末年始・GW・お盆など)は長期間休みが取れない
また、店舗の営業時間によっては平日に休みを取らなければならないため、一般的な会社員とスケジュールが合わず、プライベートの時間を確保しにくいというデメリットもあります。
労働基準法の順守が徹底されにくい
飲食業界では、 労働基準法違反が発生しやすいという特徴があります。
その背景には、個人経営の店舗が多いことや、大企業でもフランチャイズ制度を採用していることが関係しています。
体力的にきつい
飲食業界の仕事は、立ち仕事が基本となるため、体力的なきつさを感じる人も多いようです。
また、立ち仕事だけでなく重い物を運んだり、暑い厨房でずっと料理をしたりと、肉体的な負担が大きいのも「きつい」と言われる原因です。
本当に飲食業界にホワイト企業はないのか
本当に飲食業界にホワイト企業は存在しないのでしょうか?
確かに、飲食業界には長時間労働・低賃金・休日が少ないなどの問題が多く、ブラックな職場環境になりやすい傾向があります。
しかし、 すべての飲食企業がブラックというわけではなく、ホワイト企業も存在します。
最近では、業界全体の労働環境を改善しようとする動きがあり、働きやすい飲食企業も増えてきています。
飲食業界が人気な理由
飲食業界はブラックな側面がある一方で、一定の人気を保ち続けている業界でもあります。その理由は次の通りです。
●学歴や資格が不要で参入しやすい
●料理や接客が好きな人が多い
●独立や起業のチャンスがある
●高級レストランや人気店では高収入も可能
これらのやりがいが大きく、飲食業界ならではの強みでもあるため、ブラックでも我慢して働き続ける人は一定数います。
飲食業界の年収ランキングTop10
年収ランキングの発表によると、2025年3月時点の飲食企業の年収ランキングは以下のようになっています。
順位 | 企業名 | 平均年収 |
1位 | コメダホールディングス | 974万円 |
2位 | スシローグローバルホールディングス | 848万円 |
3位 | ロイヤルホールディングス | 708万円 |
4位 | 吉野家ホールディングス | 707万円 |
5位 | サンマルクホールディングス | 705万円 |
6位 | トリドールホールディングス | 695万円 |
7位 | WDI | 695万円 |
8位 | SRSホールディングス | 689万円 |
9位 | リンガーハット | 668万円 |
10位 | モスフードサービス | 645万円 |
必ずしも「年収=ホワイト企業」というわけではありませんが、飲食企業の給与が低くて悩んでいる方は参考にしてみてください。
飲食業界の勤続年数ランキングTop10
業界動向サーチの調査によると、飲食業界の勤続年数ランキングは次のようになっています。
順位 | 企業名 | 勤続年数 |
1位 | サガミHD | 27.8年 |
2位 | すかいらーくHD | 21.0年 |
3位 | 精養軒 | 21.0年 |
4位 | 松屋フーズHD | 19.1年 |
5位 | ライフフーズ | 18.6年 |
6位 | リンガーハット | 18.0年 |
7位 | 伊藤園 | 17.2年 |
8位 | 東天紅 | 16.9年 |
9位 | カネ美食品 | 16.7年 |
10位 | ジョイフル | 16.6年 |
勤続年数が長いということは、雇用が安定しているだけでなく、社員の満足度も高いという証拠です。
そのため、ホワイト企業と判断する1つの材料になるでしょう。
飲食業界のホワイト度ランキングTop10
Yahoo! しごとカタログが発表した飲食業界のホワイト度ランキング上位10社を紹介します。
順位 | 企業名 | 総合満足度 |
1位 | スターバックスコーヒージャパン株式会社 | 4.2/5.0 |
2位 | 日本マクドナルドホールディングス株式会社 | 4.1/5.0 |
3位 | 日東ビジネスエキスパート株式会社 | 4.0/5.0 |
4位 | 株式会社ギフトホールディングス | 4.0/5.0 |
5位 | 株式会社物語コーポレーション | 4.0/5.0 |
6位 | 株式会社一蘭 | 4.0/5.0 |
7位 | リンガーハットジャパン株式会社 | 3.9/5.0 |
8位 | 株式会社ハブ | 3.8/5.0 |
9位 | 株式会社王将フードサービス | 3.8/5.0 |
10位 | 株式会社トリドールホールディングス | 3.8/5.0 |
このランキングは、仕事のやりがいや給与、待遇、教育制度などさまざまな要素の総合的な順位です。
そのため、残業が多くても給与が高い企業や、給与は低くても働きやすい企業など、さまざまな特徴を持つ企業が上位に上がっています。
上位だからといって自分に合うとは限らないので、参考にして企業研究を深め、自分の目で見極めましょう。
▼採用担当者様へ:会社見学と仕事体験の採用/求人サイトのWorkWork(わくわく)ポータルへ掲載しませんか?

まとめ:企業研究を深めてホワイト企業を見極めよう
飲食業界はブラックなイメージが強い業界ですが、経営方針や企業規模によってはホワイト企業もあります。
重要なのは自分が何を優先するかという「就活・転職の軸」です。
\こちらもおすすめ/
▼日本一のホワイト企業!?年間休暇140日、残業禁止を掲げる「未来工業株式会社」の実態とは?