サバティカル休暇とは?海外では定着している?その効果や導入時の注意点について

「長く働いてきたけど、ちょっと立ち止まって休みたい」「新しいことに挑戦したいけど、会社を辞めるのは不安」——そんな思いを持ったことはありませんか?
そんなときに注目されているのが「サバティカル休暇」という制度です。
日本ではまだあまり一般的ではありませんが、海外では多くの企業が導入しており、社員と会社の両方にとって良い効果があると言われています。
本記事では、サバティカル休暇の意味や海外での定着について、そして導入時の効果や注意点まで解説していきます。
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目次
サバティカル休暇とは?
サバティカル休暇とは、ある程度の年数を同じ会社で働いた社員に対して、長期間の休暇を与える制度です。
休暇の期間は企業によって異なりますが、数週間から半年、場合によっては1年という場合もあります。
この休暇は、通常の有給休暇とは少々違い、「心と体のリフレッシュ」だけでなく、「自己成長」や「新しい経験を通して視野を広げる」ことなどを目的としています。
例えば、以下のような過ごし方が考えられます。
・海外で語学留学をする ・ボランティア活動に参加する ・家族との時間をたっぷり取る ・新しいスキルを学ぶ(プログラミング、料理、資格取得など) ・一度リセットして、自分の将来を考える時間にする |
つまり、ただの“休み”ではなく、人生を豊かにするための「自己投資の時間」と言えるでしょう。
海外ではサバティカル休暇が定着している?
多くの欧米諸国では、すでにサバティカル休暇は広く知られた制度です。
特にアメリカやイギリス、オーストラリア、カナダなどでは、多くの大学、研究機関、そして大企業がこの制度を取り入れています。
〈サバティカル休暇を取り入れている企業一例〉
・Google(グーグル)
長年働いた社員に対して、新しいことに挑戦する時間としてサバティカル休暇を推奨。
・Adobe(アドビ)
5年以上勤務した社員に、最大6週間の有給サバティカル休暇を提供。
・Intel(インテル)
7年勤務で8週間、4年勤務で4週間の休暇が取得可能。
このように海外では、長く働く人へのボーナス的な意味合いや、離職防止策のひとつとして定着しています。
サバティカル休暇で得られる効果
では、サバティカル休暇を取り入れるとどんな効果が得られるのか、ご紹介していきます。
社員のリフレッシュ
長年同じ企業で働いていると、どうしても疲れやストレスがたまってきてしまうものです。
そこでしっかり休むことで、心身ともにリラックスでき、復帰後の仕事に対してもより前向きな気持ちで仕事に向き合いやすくなるでしょう。
離職の防止
「一度リセットしたい」と思ったとき、サバティカル休暇があれば「会社を辞める」以外の選択肢が生まれます。
近年、介護や育児のために離職せざるを得ないケースが増えていますが、サバティカル休暇を活用することであらゆる個人の事情に対応しやすくなるのです。
新しいアイデアやスキルの獲得
1週間ほどの短期の休暇であれば、仕事を忘れて心身を休ませることが優先になりますが、数週間~半年もあれば、行動の選択肢はグンと広がります。
仕事をしながらでは難しい長期の旅行や留学をする人も多く、そういった経験を通じることで社員は新しい価値観やスキルが身に付きます。
会社にとってもいい刺激となってくれるでしょう。
社内のモチベーションアップ
サバティカル休暇があることで、「この会社は社員を大切にしている」という安心感につながります。これが仕事のやる気にもつながるのです。
サバティカル休暇を導入する際の注意点
このようにサバティカル休暇は非常に魅力的な制度ですが、導入するにはいくつか注意すべき点があります。
休暇中の業務のカバー体制を考える
サバティカル休暇は長期にわたるため、休む人の仕事を誰が担当するか、しっかり決めておく必要があります。
事前に引き継ぎの準備をしておくことで、スムーズに業務が回ります。
休暇のルールを明確にする
誰でもいつでも取れるわけではなく、「何年勤務したら」「どんな目的で取れるか」など、ルールを明確にすることが大切です。
これにより、トラブルや不公平感を避けられます。
給与の扱いを決めておく
サバティカル休暇を有給にするか無給にするか、または一部だけ給料を出すかなど、企業ごとに方針を決める必要があります。
事前に社員とよく相談するのがよいでしょう。
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まとめ
サバティカル休暇は、単なる長期休暇ではなく、「社員の人生を豊かにする制度」です。
社員にとっては心と体を整えるチャンスであり、新しい自分を見つける時間。企業にとっては、優秀な人材を引き留め、成長につなげるチャンスでもあります。
もちろん、導入には準備や調整が必要ですが、うまく活用すればとても大きな効果が期待できます。
これからの時代、働き方の多様化が進む中で、サバティカル休暇はより重要な制度になっていくかもしれません。
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